ネット通販と会員登録

公開日: : 最終更新日:2014/08/16 お客様の利便性

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今から10年ちょっと前に海外のネットショップ構築CMS、osCommerceでネットショップ作ろうと思った際に会員登録しないと商品を買えない仕様を変更するのに手間取った覚えがある。

海外ではネットショップで買い物をするのには会員登録が当たり前だったのだろうか?自分の記憶が正しければその当時のosCommerceにはデフォルトで会員登録をしなくとも買い物ができるというオプションはなかった(今はどうだか知らないけど)。

ところでこの会員登録だけどネットショップにおいてどの程度、重要なものなのだろうか?というのも仕事柄色々なネットショップのアクセス解析を見せて頂く機会があるけど、買い物かごに入れた直後のページでの離脱率が高いショップは結構多い。

直後のページって何?っていうとほとんどの場合がログインページ。つまり既にそのショップに会員登録している人であればIDやパスワードを入力する。初めての人であれば会員登録しますか?しないでそのまま買い物しますか?を選択するページ。

せっかく商品やショップを気に入って購入ボタンをクリックしてくれたのにも関わらず、その数秒後には買い物をせずに離脱してしまっている。これはホントにもったいない。

 

お客さん側から見る会員登録のメリット

ショップ側としては会員登録をしてもらえれば既存顧客としてメルマガを配信できるという大きなメリットがある。でもお客さん側のメリットって次の注文の際に改めて住所の入力をしなくてもいいってぐらいでショップ側に比べてあまりお得な感じではない。

そのショップや商品が大好きで何回も買い物したいって場合はメルマガの配信も届け先入力いらずも大きなメリットであることは間違いない。でもそのショップで初めてのお客さんにしたらまだどんなショップかも良く分からないし、そもそも商品が届いてない段階で次にまたここで買うかどうかなんてその時点で考えるはずもない。

つまり初めてのお客さんにとってはこの段階で最新の情報をお届けしますよ!とか次の購入時には住所の入力しなくていいですよ!なんてアピールは何のメリットもない単なるショップ側の押し付けにしか感じられないのではなかろうか?このページの離脱率が高いっていうのはそう考えるお客さんが多いからではないのかなと思う。

もちろん、このページの離脱率が高いショップでも会員登録しないで注文というボタンだってあるし、登録しなくとも買い物できるよという説明も書いてある。でもそのボタンが小さいかったり、逆に会員登録するボタンがやたら目立つように設置されてたりで、もう会員登録するのが当たり前ですよ感に溢れてたりする。

ショップ側からしたら1回でも買い物したら必ず会員登録してほしいという気持ちは痛いほどよく分かる。でも冷静に考えたら初めて購入するショップでしかも商品をカゴに入れた直後に会員登録しろしろ言われても、それは無理だよって思うよね(ましてやお客さんにとってたいしたメリットないんだし)。

実店舗で考えてみても商品をレジに持ってった直後に会員登録しませんか?こんなメリットがありますよ、こんなにお得ですよってガンガン、アピールされたら「はっ?」ってなるよ。「いや、まずはレジ打ってよ」って。

会員登録してもらうことはショップにとってとても重要だけど、それを求めるがあまりに購入しようと思っていたお客さんに離脱されてしまうんじゃ何の意味もない。

例えば必要事項の入力を全て終えて後はもう確定ボタンを押すだけって段階の時に、今、ご入力頂いた情報で会員登録もできますがどうですか?って聞くとか、商品送付後のアフターフォローをしっかりして商品、ショップを気に入ってもらった上で会員登録してもらうとかタイミングをちょっと変えるだけでも離脱率は低く抑えられるんじゃないかなと。

続きも書きました。
お客様もショップもどちらも幸せになる会員登録


    

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