誰の声に耳を傾けるのかが大事
ネットショップに限らず、商売を行う上でお客様の声を聴くことは非常に大切。実際に商品やサービスを体験した上での感想は今後の展開、方向性を決めていくための要素として欠かすことはできない。
ただここでのポイントは全ての声を聴くことではなく、その中からいかに重要なメッセージを選択するか。今回はそのポイントについての考察。
自社の理念、ポリシーを理解している方の意見を集約する
以前からお客様に好かれることよりも嫌われないことが重要ですと書いてきた。
何故なら、さまざまな情報が天文学的に増えている現在、本当に商品に興味がある。商品を購入したいと思っている方にのみ情報を提供し、大勢に好かれようとするよりも大切な人に嫌われないようにしない限り、生き残っていくことは難しくなっているから。
そういった意味でお客様の声に関しても、全ての意見に耳を傾けるのではなく、自社にとって本当に大切なお客様の声にのみ注力することが肝要。
例えばテレビなどでもよく取り上げられる星野リゾートは、宿泊したお客様にかなり細かいアンケートに回答してもらい、それを次回以降の宿泊に生かしたり、満足度の低いサービスはすぐに改善するなど徹底してお客様の声に耳を傾けている。
しかしそれはテレビを置かない。全館禁煙など星野リゾートが運営する旅館のほとんどで施行されているスタイルを、ちゃんと受け入れてくれるお客様の意見だからこそ傾聴しているんだよね。
まず始めに「どういうリゾートになりたいか」という理想、ポリシーを明確にし、それに応えてくれたお客様に120%尽くす。だからこそ星野リゾートは多くのリピーターを抱える人気リゾートとなっている。
適正価格を下げることで起こる弊害
お客様の声を集めるためにセールを行う。
多くのレビューを集めるために無料で配布する。
もちろん、通常の商品を無料で配布すうることはないと思うけど、スマートフォンのアプリでは割と頻繁に行われている(レビューを集めるため以外にも、後に課金で回収できるからという理由もあるけど)。
iTunesやGoogle Playなどのアプリ販売におけるレビューのひどさというのは度々話題になるけど、その中でもひどいレビューが多いのは無料のアプリ。
あるアプリなんかは、有料で販売していた時は批判や苦情のレビューがほとんどなかったのにセールで無料にした途端に、内容を変えた訳でもないのに、大量の誹謗中傷に近い苦情レビューが一気に増えたらしい。
ネットショップでも、1円オークションで集めたお客様は高確率でリピーターにはなってくれない。そういった観点からも、適正な値段で購入してくださる本当に大切なお客様の声にのみ注力し、そこから集めた改善点には全力で対応する方がクレーム、返品も減り、結果としてコストを抑えられることで常連の方にサービスとして転換することも可能となる。
お客様の声はとても重要。
そしてその意見を最大限に生かすために自社の理念、ポリシーを明確にし、誰の意見を聴くのかをはっきりさせましょう!
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