ストーリーを『感じさせる』ためのコツ
前回、ストーリーを『伝える』だけではなく『感じさせる』を書いた際に『感じさせる』のはなかなか難しいという感想をもらった。
ではどうすれば多くの方にストーリーを『感じて』もらえるのか?『感じる』ストーリーを作れるのか?今回はこの部分をさらに深く掘り下げていく。
改めて『感じさせる』ことの意味について
まず最初に改めてなぜ、『伝える』だけではなく『感じさせる』ことが重要なのかについての確認。
店長、店員のプロフィールや商品開発ストーリーなど、そこで働く人や商品の歴史を紹介するコンテンツでは、正直に隠さず『伝える』ことが重要なポイント。
包み隠さず正直に『伝える』ことで、興味関心を持ったお客様に、自店舗を記憶してもらったり信頼してもらう。
対して『感じて』もらうストーリーは商品を様々なシーンの中に入れた画像であったり、商品の特徴や使い方を端的にあらわしたテキストを提示することでお客様の想像力を喚起させる。
プロフィール、商品開発ストーリーを伝え、店舗や人を信頼、記憶してもらった上に、商品の具体的な情報をお客様の想像力を上手く刺激する形で、提供できれば単純に商品情報を提供するよりも、より深く記憶されやすくなるし、購入意欲も高まる。
自分がその商品を使っていることが自然と思えるかどうかがカギ
ストーリーを『感じさせる』ための最大のコツは、お客様がその商品を使っていることが自然と思わせられるかどうか。
前回の「スプーンで食べるプレミアムロールケーキ」がいい例だけど、この商品名を見た時点で、既に自分がスプーンでロールケーキを食べているところを頭に思い浮かべてしまう。
ということは私はこのロールケーキを食べることが自然である。違和感を感じていない。ということ。
ストーリーを『感じさせる』ことで、商品を使っている(食べている)お客様に違和感を感じさせないことができれば成功。
あくまで自然と想像できるというところがカギなので、記憶に残したいがために突拍子もないイメージを提案するのはおススメしない。
より細かくキャッチーな情報発信の事例
では最後にいかにもありそうな『感じさせる』ストーリーを提案している良い事例を。
テレビ通販で有名なバッグ専門店、ヤマト屋さんではとても具体的で細かいキャッチコピーで商品を紹介している。
「銀座のデパ地下で買ったお惣菜を地下鉄で格好よく持ち帰れるエコバッグ」
「1泊2日の箱根温泉旅行の帰りに、そのままおしゃれなフレンチレストランに
行けるバッグ」
「子どもの汚れた服を全部しまえるように端から端までファスナーのある
大きなポケット付きのエコバッグ」
「バスに10分乗って埼玉の大宮駅前にある高島屋へ行くときのバッグ」
などなど、どれもちょっと読んだだけで実際にどんなバッグなのか頭に思い浮かびません?
「銀座のデパ地下」、「大宮駅前にある高島屋」など具体的な場所の名称が入っていると単にデパ地下、高島屋とするよりもより印象に残るよね。
こういった形で具体的な名称を入れつつ使い方の提案をするとお客様は商品がより身近に感じられ自然と自分が使っている姿を想像できる。
あなたも自分の商品をどう『感じさせ』たらお客様が自然と使っているシーンを想像できるかをじっくり考えてみてくださいね。
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