士業のための電子契約サービス比較|月の件数で選ぶクラウドサイン・GMOサイン・freeeサイン・DocuSign【2026年10月】

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15秒で分かる要点

Q.結局、どれを選べばいい?
A.月5件までなら、GMOサインのお試しフリーが無料です。個人事業主の方には、年11,760円のfreeeサインも合います。▶ 早見表

Q.メール認証だけの署名で、法的に足りる?
A.一定の条件を満たせば電子署名法の電子署名に当たる、というのが政府の見解です。▶ 署名の2つの方式

Q.依頼人に費用や登録の手間はかかる?
A.かかりません。4サービスとも、受け取る側は登録なしで署名できます。▶ よくある疑問

Q.印紙は貼らなくていい?
A.電子契約には印紙税がかかりません。ただし、データの保存には決まりがあります。▶ 印紙と保存

顧問契約書を2部印刷して押印し、返信用の封筒を入れて郵送する。返送が届くまでに1週間かかり、その間は着手の連絡も請求も進まない。面談の日に依頼人が印鑑を忘れ、契約だけ後日に持ち越しになる。契約のたびに、こうした待ち時間が生まれていないでしょうか。

電子契約サービスを使うと、契約書をメールで送り、相手が画面で内容を確認して同意するだけで締結できます。印刷も郵送もいりません。

この記事では、士業の事務所が自分の契約に使う前提で、4つのサービスを比べます。料金は、月の送信件数ごとの年間コストで試算しました。向いていない事務所と、法律や保存に関する疑問への答えもまとめています。

※料金と機能は、各社の公式サイトで2026年10月6日に確認しました。金額は断りのない限り税抜です。契約の前に、公式サイトで最新の内容をご確認ください。

月の送信件数で決まる早見表

士業の事務所が結ぶ契約は、顧問契約や委任契約が中心です。月に何件送るかで、合うサービスは大きく変わります。

事務所の状況合うサービス年間コストの目安向いていない事務所
月5件まで。まず無料で試したいGMOサイン(お試しフリー)0円2人以上で使いたい事務所
個人事業主で、月10件までfreeeサイン(個人事業主向けスターター)11,760円法人の事務所、2人以上で使いたい事務所
月10〜30件。重い契約には当事者型も使いたいGMOサイン(ライト)約12万〜14万円固定費を月数千円に抑えたい事務所
相手が受け取り慣れているサービスを使いたいクラウドサイン(Light)約15万〜21万円月3〜10件ほどで費用を抑えたい事務所
英文の契約や、海外の相手が多いDocuSign(Personal/Standard)16,000円〜国内の契約だけの事務所

迷ったら、GMOサインのお試しフリーで1通送ってみてください。費用をかけずに、送る側と受け取る側の両方の画面を確かめられます。

月の件数ごとの年間コストを比べる

4サービスは料金の仕組みがばらばらで、月額だけを見ても比べられません。そこで、立会人型で送る場合の1年間の費用を、月の件数ごとに計算しました。

月の送信件数クラウドサインGMOサインfreeeサイン(個人事業主)DocuSign
2件0円(フリープラン)0円(お試しフリー)11,760円(スターター)16,000円(Personal)
5件145,200円(Light)0円(お試しフリー)11,760円(スターター)16,000円(Personal)
10件158,400円(Light)117,600円(ライト・年契約)11,760円(スターター)39,600円と超過分(Standard)
30件211,200円(Light)141,600円(ライト・年契約)59,760円(アドバンス)要見積もり

差が最も大きく出るのは、月3〜5件の事務所です。クラウドサインは無料の枠が月2件までなので、月3件になった時点で年139,920円かかります。同じ件数でも、GMOサインなら0円、freeeサインの個人事業主向けなら11,760円です。

試算の前提と注意点を挙げます。

  • クラウドサインとGMOサインの無料プランは、使えるのが1人だけです。
  • freeeサインの個人事業主向けプランは、法人の事務所では契約できません。法人向けは、無料プランが月1通まで、Starterが年71,760円(電子サインは月50通まで追加費用なし)です。
  • DocuSignのStandardは、1ユーザーあたり年100通までです。月10件だと年120通になり、超えた分は従量課金になります。
  • 当事者型で送る場合は、GMOサインで1件300円かかります(立会人型は100円)。

参照:クラウドサイン 料金プラン/GMOサイン 料金プラン/freeeサイン 個人事業主向け料金/freeeサイン 法人向け料金/Docusign eSignature 料金プラン

4サービスの特徴と、向いていない事務所

クラウドサイン:相手が知っている安心感。ただし月3件から年約14万円

こんな事務所に

  • 依頼人や顧問先に企業が多く、相手が受け取り慣れているサービスを使いたい
  • 送るのは月2件までで、フリープランで足りる

弁護士ドットコムが運営するサービスで、導入は250万社を超えます。調査会社の集計では、電子契約の国内シェアで1位です(2024年度の実績)。相手が企業なら、「クラウドサインで送ります」と伝えるだけで話が通りやすいのが強みです。

プラン月額1件ごとの費用主な条件
フリープラン0円0円月2件まで、1ユーザー
Light11,000円220円件数・ユーザー数は無制限
Corporate28,000円220円紙の書類の取り込み、監査ログ、電話サポート、マイナンバーカード署名

署名の方式は立会人型です。Corporate以上では、マイナンバーカードを使う署名も選べます(1件あたり200円の追加)。

向いていない事務所

  • 月3〜10件ほどで、費用を抑えたい事務所(無料の枠を超えると、月11,000円の固定費がかかります)
  • 数か月だけ使いたい事務所(有料プランは当初1年の契約で、以後は1年ごとの自動更新です)
  • 当事者型を手軽に使いたい事務所(マイナンバーカード署名はCorporate以上です)

参照:クラウドサイン 公式サイト(料金プラン・よくある質問)

GMOサイン:月5件まで無料。立会人型と当事者型を使い分けられる

こんな事務所に

  • 送るのは月5件までで、まず無料で始めたい
  • ふだんは立会人型、重い契約には当事者型と使い分けたい
  • 1年の契約に縛られず、1か月単位で使いたい

無料で送れる件数が月5件と、4サービスの中で最も多いサービスです。有料のライトでは、メール認証の「契約印タイプ」(立会人型)と、電子証明書を使う「実印タイプ」(当事者型)を1件ごとに選べます。契約期間も、年契約と単月契約から選択が可能です。

プラン月額1件ごとの費用主な条件
お試しフリー0円0円月5件まで、1ユーザー、契約印タイプのみ
ライト8,800円(年契約)/9,500円(単月契約)契約印タイプ100円、実印タイプ300円件数・ユーザー数は無制限
スタンダード24,000円(年契約)/26,000円(単月契約)同上スキャンした紙の契約書の管理、Web API

向いていない事務所

  • 無料のまま2人以上で使いたい事務所(お試しフリーは1ユーザーです)
  • 無料プランで当事者型を使いたい事務所(お試しフリーは契約印タイプだけです)
  • 固定費を月数千円に抑えたい事務所(有料は月8,800円からです)

参照:電子印鑑GMOサイン 料金プラン

freeeサイン:個人事業主なら年11,760円。署名は立会人型のみ

こんな事務所に

  • 個人事業主で、送るのは月10件まで
  • 契約書をひな形から作りたい(弁護士が作成した公式のテンプレートが付きます)
  • 顧問先にfreee会計の利用者が多く、同じ系列のサービスを案内したい

個人事業主向けのスターターは、年11,760円で月10通まで送れます。1人で開業している士業にとって、4サービスの有料プランの中で最も安い選択肢です。

プラン料金送れる数主な条件
個人事業主向け スターター年11,760円(月払いは月1,280円)月10通1ユーザー
個人事業主向け スタンダード年35,760円(月払いは月3,880円)月20通3ユーザー、文書の保管
個人事業主向け アドバンス年59,760円(月払いは月6,480円)月30通3ユーザー、契約チェック
法人向け 無料0円月1通3ユーザー
法人向け Starter年71,760円(月払いは月7,180円)電子サインは月50通まで追加費用なしユーザー数は無制限、電子署名は1通200円

送り方には、手軽な「電子サイン」と、電子証明書を使う「電子署名」の2つがあります。電子署名は、freeeの署名鍵で署名する立会人型です。本人名義の電子証明書を使う当事者型には対応していません。

向いていない事務所

  • 法人の事務所で、送る件数が少ない事務所(無料は月1通までで、次は年71,760円になります)
  • 当事者型が必要な事務所
  • 電話で相談したい個人事業主の方(個人事業主向けプランに電話サポートはありません)
  • 短期間だけ使いたい法人の事務所(法人向けは、月払いでも1年契約です)

参照:freeeサイン 個人事業主向け料金/freeeサイン 法人向け料金/法務省 公表資料(freeeサインに関する照会書)

DocuSign:英文の契約と海外の相手に。国内だけなら選ぶ理由は薄い

こんな事務所に

  • 外国人の依頼人や、海外の企業との契約がある
  • 相手からDocuSignでの締結を求められることがある

44の言語に対応し、180か国以上で使われているサービスです。入管業務を扱う行政書士や、海外に子会社を持つ顧問先がある税理士・弁護士には、相手に説明がいらない点が強みになります。

プラン料金(年間一括払い)送れる数主な条件
Personal年16,000円(月あたり1,333円)月5通1ユーザー
Standard1ユーザー年39,600円(月あたり3,300円)1ユーザー年100通テンプレートの共有、コメント
Business Pro1ユーザー年63,600円(月あたり5,300円)1ユーザー年100通Webフォーム、一括送信

※公式サイトには「別途税金が発生する場合があります」と記載されています。

向いていない事務所

  • 国内の契約だけの事務所(国内の相手には、クラウドサインやGMOサインの方が通りがよいでしょう)
  • 無料で試したい事務所(無料プランはありません。年間プランは購入後30日以内なら返金を受けられます)
  • 当事者型が必要な事務所(標準のプランは簡易な電子署名までで、上位の署名は拡張プランの扱いです)

参照:Docusign eSignature 料金プラン

4サービスの比較表

項目クラウドサインGMOサインfreeeサインDocuSign
無料プラン月2件・1ユーザー月5件・1ユーザー法人向けのみ(月1通・3ユーザー)なし
最も安い有料プラン月11,000円月8,800円(年契約)個人事業主:年11,760円/法人:年71,760円年16,000円
1件ごとの費用220円立会人型100円、当事者型300円プランの通数まで追加費用なし(法人向けの電子署名は1通200円)プランの通数まで追加費用なし
署名の方式立会人型(Corporate以上はマイナンバーカード署名も可)立会人型と当事者型立会人型立会人型に相当(上位は拡張プラン)
受け取る側の登録不要不要不要不要
契約期間1年単月または1年個人事業主:1か月または1年/法人:1年1か月または1年

署名の2つの方式:立会人型と当事者型

電子契約の署名には、大きく2つの方式があります。

方式仕組み紙の契約にたとえると
立会人型メール認証などで本人を確かめ、サービスの運営会社が電子署名を付ける認印に近い手軽さ
当事者型認証局が本人を確かめて発行した、本人名義の電子証明書で署名する実印と印鑑証明に近い

「立会人型は法的に弱いのでは」と心配する方もいるでしょう。この点について、総務省・法務省・経済産業省は2020年に見解を公表しました。運営会社の署名鍵を使う方式でも、利用者の意思だけにもとづいて機械的に処理されるなら、電子署名法の電子署名に当たりうるという内容です。本人が作成したと推定される効力(同法3条)も、一定の条件を満たせば認められうるとされています。

面談やメールで本人とやり取りしたうえで結ぶ顧問契約や委任契約は、立会人型で進めやすい契約です。次のような場合は、当事者型も検討してください。

  • 契約の金額が大きく、あとで争いになると影響が大きい
  • 相手の会社から、当事者型での締結を求められている
  • 相手と面識がなく、本人確認を厳格にしたい

参照:法務省「電子署名法の概要と認定制度について」(電子署名法第2条・第3条関係Q&A)

よくある疑問に答えます

「依頼人に、費用や登録の手間をかけたくない」

4サービスとも、受け取る側は費用がかからず、アカウントの登録も不要です。届いたメールのリンクを開き、内容を確認して同意するだけで済みます。スマートフォンでの操作も可能です。

ただし、メールを使わない依頼人や、画面での操作に不安のある依頼人もいます。全員を電子に切り替えようとせず、紙の契約と併用するのが現実的です。

参照:クラウドサイン よくある質問/freeeサイン ヘルプ「【受領者向け】文書の署名・合意の方法」/Docusign 料金に関するFAQ

「印紙は貼らなくていいのか」

電子契約には、印紙税がかかりません。印紙税は紙の文書を作成したときに課される税金で、電子データの送信は文書の作成に当たらないためです。国税局の文書回答でも、この考え方が示されています。

紙の契約書は、内容によって印紙が必要です。たとえば、申告書などの作成を一定の報酬で引き受ける内容は、請負の契約書として扱われることがあります。電子契約にすれば、契約の内容にかかわらず印紙は不要です。

注意したいのは、電子で結んだあとに同じ内容の紙を作って相手に渡す場合です。その紙が課税の対象になることがあるので、電子で結んだ契約は電子のままにしてください。

参照:福岡国税局 文書回答事例「請負契約に係る注文請書を電磁的記録に変換して電子メールで送信した場合の印紙税の課税関係について」

「結んだ契約書は、どう保存すればいいのか」

電子契約で結んだ契約書は、電子帳簿保存法の「電子取引」のデータに当たります。紙に印刷して保存するだけでは足りず、データのまま保存しなければなりません。

保存にあたっては、改ざんを防ぐ措置と、日付・金額・取引先で検索できる状態が求められます。事業の規模によっては、検索の要件が免除される場合もあります。サービスの中に保管しておけば、これらを満たしやすいのが利点です。自分の事務所の保存方法が要件に合うかは、国税庁の一問一答で確かめてください。

「サービスを解約したら、結んだ契約書はどうなるのか」

解約すると、サービスの中の契約書を見られなくなるおそれがあります。解約の前に、締結済みのPDFをすべてダウンロードし、事務所のフォルダに保存してください。無料プランから別のサービスへ移る場合も同じです。

保存先は、事務所で契約したクラウドのストレージなど、バックアップのある場所を選びましょう。

「長い期間、保管する契約にも使えるのか」

電子署名やタイムスタンプには有効期間があり、タイムスタンプは約10年が目安です。10年を超えて保管する契約では、期間を延ばす手続きが必要になります。GMOサインは、延長用のタイムスタンプを1件30円で提供しています。長く保管する契約が多い事務所は、延長の方法を契約前に確かめておきましょう。

「電子契約にできない契約はあるのか」

公正証書で作ることが法律で決められている契約は、電子契約サービスでは結べません。任意後見契約や、事業用の定期借地契約がその例です。

役所や法務局に提出する委任状にも注意が必要です。提出先がどの電子署名を受け付けるかは、手続きごとに決まっています。電子契約サービスの署名が使えるとは限らないので、先に提出先へ確認してください。

資格別の注意点

弁護士

委任契約書を電子で結べば、受任から着手までの日数を縮められます。クラウドサインの導入事例には、訴訟委任状を電子契約で締結し、提出している法律事務所も紹介されています。裁判所への提出に使う場合は、手続きごとの運用を確かめたうえで進めてください。

司法書士

商業・法人登記をオンラインで申請するとき、議事録などの添付書面には作成者の電子署名が必要です。法務省は、このとき使える電子契約サービスを一覧で公表しており、クラウドサインも載っています。

ただし、委任状や、代表取締役の選定に関わる一部の書面には、使える電子証明書が限られます。依頼を受ける前に、法務省の一覧と注記を確認してください。

参照:法務省「商業・法人登記のオンライン申請について」

税理士・社会保険労務士

顧問契約の更新が同じ時期に重なる事務所では、一度に送れる電子契約の効果が大きくなります。顧問先から「どのサービスがよいか」と聞かれる場面も増えているはずです。

顧問先に案内するときは、締結の方法に加えて、保存の決まりまで伝えると親切です。会計ソフトと合わせて見直す場合は、次の記事も参考にしてください。

▶ 関連記事:士業の会計ソフト比較

行政書士

外国人の依頼人が多い事務所では、相手の言語で署名の画面を表示できるかが選ぶ基準になります。DocuSignは44言語、GMOサインは8か国語、クラウドサインは英語と中国語に対応しています。

許認可の申請で役所に出す委任状は、電子契約とは別の話です。依頼人との委任契約は電子で結び、役所に出す書類は提出先の決まりに従う、と分けて考えてください。

無料で試す3つの手順

  1. 無料プランに登録し、自分の別のメールアドレスへ1通送る。受け取る側の画面を自分で確かめると、依頼人に説明しやすくなります。
  2. 協力してくれる依頼人1人との契約で使ってみる。相手が迷った点を聞き、案内の文面を直します。
  3. 締結したPDFの保存場所を決め、1か月の送信件数を数える。件数が分かれば、有料プランが必要かどうかを判断できます。

契約書には依頼人の氏名や住所、報酬の額が入ります。アカウントのパスワードは使い回さず、2段階の認証を選べるサービスでは設定してから使い始めてください。

▶ 関連記事:士業の情報漏洩対策ガイド/スタッフを抱える士業事務所のIT管理チェックリスト

まとめ:月の件数を数えるところから

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月5件まで。まず無料で試したいGMOサイン(お試しフリー)料金プランを見る
個人事業主で、月10件までfreeeサイン(個人事業主向けスターター)料金プランを見る
月10〜30件。当事者型も使いたいGMOサイン(ライト)料金プランを見る
相手が受け取り慣れているサービスを使いたいクラウドサイン料金プランを見る
英文の契約や、海外の相手が多いDocuSign料金プランを見る

電子契約のサービス選びは、機能の多さより月の件数で決まります。先月、契約書を何通送ったかを数えてみてください。5件以下なら、今日から無料で始められます。

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※本記事の料金と機能は、2026年10月6日時点で各社の公式サイトを確認したものです。法律や税務の扱いは一般的な説明であり、個別の契約については、所管の官庁の情報や専門家にご確認ください。

更新履歴:2026年10月 全面改訂(月の件数別の年間コスト試算、署名の方式の説明、資格別の注意点を追加。各社の料金と署名の方式を公式情報で確認し直しました)

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