パソコン売り場や比較サイトを見るほど、候補が増えて決められなくなる。スペック表の数字を見比べても、自分の仕事に何が必要なのか分からない。仕事道具を選ぶのに、何日も迷っていないでしょうか。
結論からお伝えします。士業の仕事に使うパソコンで迷ったら、富士通のFMV WU1-L1
を選べば大きく外すことはありません。Windows 11 Proを選べ、USB-A×2・HDMI・有線LANを本体に備えながら、重さは約868g。AIの処理を本体でこなせるCopilot+ PCにも対応した1台です。
予算や重視することによっては、ほかの2台が合う場合もあるでしょう。次の2つの質問に答えると、あなたの1台が決まります。
※価格は2026年10月15日時点の確認値です。構成や時期で変わるので、購入前にリンク先で最新の価格をご確認ください。
【2026年10月の更新】これまで本命として紹介していたHP EliteBook 6 G1i 14は、2026年9月30日で販売を終了しました。後継機の価格を含めて調べ直し、本命をFMV Note U WU1-L1に変更しています。
2つの質問で決まる、あなたの1台
| 質問 | はい | いいえ |
|---|---|---|
| 予算は15万円前後(セール込み)? | ASUS ExpertBook P1 | 次の質問へ |
| 落下などへの頑丈さを、軽さより優先する? | VAIO F14 | FMV Note U WU1-L1 |
▶ 迷ったらこの1台:FMV WU1-L1 (約19.6万円)
▶ 15万円前後なら:ASUS ExpertBook P1(セール価格119,800円/通常194,800円)
▶ 頑丈さを優先するなら:VAIO F14(267,300円)
3台の比較:3年間使う前提で比べる
本体の価格だけでなく、保証を含めて比べると、3台の違いが見えてきます。
※FMV U WU1-L1の価格はWindows 11 Pro・Core Ultra 7・16GB・512GB・Officeなしを選択した場合
| 項目 | ASUS ExpertBook P1 | FMV Note U WU1-L1 | VAIO F14 |
|---|---|---|---|
| 本体価格 | 119,800円(セール価格) | 214,500円 | 267,300円 |
| 標準の保証 | 1年 | 3年(カスタムメイドモデル) | 3年延長サポート付帯 |
| 3年間に延ばす方法 | 延長保証(14,800円) | 追加の費用なし | 追加の費用なし |
| 3年間の保証込みの総額 | 139,600円 | 214,500円 | 267,300円 |
| 1営業日あたり(3年・年240日) | 約190円 | 約298円 | 約370円 |
| 重さ | 約1.43kg | 約868g〜 | 約1.23kg〜 |
| Copilot+ PC | ― | ○ | ― |
| 端子 | USB-A×2・HDMI・有線LAN | USB-A×2・HDMI・有線LAN | USB-A×2・HDMI・有線LAN |
参照:富士通 FMV Note U 製品ページ/ウインタブ FMV Note U(端子の構成)/価格.com FMV Note U WU1-L1(カスタムメイドモデルの3年保証)/FMV Store公式Yahoo!店(構成別の価格)
3台とも、USB-A×2・HDMI・有線LANを本体に搭載しています。どれを選んでも、訪問先の機器や事務所のネットワークにアダプタなしで接続できます。
本命のFMVは、3年保証が最初から付くので、本体の価格がそのまま3年間の総額になります。VAIO F14との差は約5.3万円で、FMVの方が約360g軽く、AIの処理も本体でこなせる点が強みです。ASUSとの差は約7.5万円です。
AIは使える? 本命のFMVはCopilot+ PC
Microsoftは、40TOPS以上の性能を持つNPUを搭載したWindows 11のパソコンを「Copilot+ PC」と定義しています。今回の3台のうち、Copilot+ PCに当たるのは本命のFMV WU1-L1
だけです。
ただし、Microsoft CopilotなどのクラウドのAIは、Windows 11のパソコンであれば利用できるとMicrosoftは案内しています。文書の要約や下書きなど、士業の業務でよく使われるAIの使い方の多くは、ASUSやVAIOでも始められるでしょう。
参照:Microsoft「Copilot+ PC ハードウェア要件」
▶ 業務でのAIの使い方は:士業の生成AIの始め方
士業のパソコンに必要なスペック
今回の3台は、次の条件をすべて満たすものです。士業の方がほかの機種を検討する際にも、目安として使えます。
| 項目 | 必要な条件 | 理由 |
|---|---|---|
| OS | Windows 11 Pro | ドライブを暗号化するBitLockerで、紛失時に顧客の情報を守れる |
| メモリ | 16GB以上 | 業務ソフトの推奨構成として示されている例がある |
| SSD | 512GB | 顧客ごとの書類やスキャンしたPDFが年々増えていく |
| 端子 | USB-A・HDMI・有線LAN | 訪問先の機器、ICカードリーダライタ、事務所のネットワークにつなぐ |
| 保証 | 3年にできること | 故障で業務が止まる期間を短くする |
メモリについては、たとえばリーガル社の司法書士システム「権」が推奨機器構成として挙げているのが、メモリ16GB以上です。
参照:株式会社リーガル「司法書士システム”権”(システム構成)」
資格によっては、業務で使うシステムの動作環境にも気を配っておきましょう。
- 弁護士:mintsによる電子申立てが義務化され、推奨ブラウザはEdgeとChrome
- 行政書士:電子定款の申請用総合ソフトや在留申請オンラインシステムに、Windows向けの前提がある
- 司法書士:業務ソフトにARM版Windowsへの非対応や、有線LANが必須の例がある
今回の3台は、いずれもインテル製のCPUで、ARM版Windowsではありません。詳しくは、弁護士、行政書士、司法書士、税理士の各記事で解説しました。
各機種の紹介
本命のFMVから順に、3台の特徴と注意点を紹介します。
1.富士通 FMV Note U WU1-L1(本命)
| OS | Windows 11 Pro(カスタムメイドで選択) |
| CPU | インテル Core Ultra 7 プロセッサー 256V(Copilot+ PC) |
| メモリ | 16GB(LPDDR5X・オンボード、購入後の増設不可) |
| SSD | 約512GB |
| 画面 | 14.0型ワイド、1,920×1,200 |
| 重さ | 約868g〜(タッチなし) |
| バッテリー | 約14.5〜15.5時間(動画再生・JEITA3.0) |
| 端子 | USB-A×2、Thunderbolt 4×2、HDMI、有線LAN、microSDカードスロット |
| セキュリティ | 顔認証・指紋認証 |
| 保証 | 3年(カスタムメイドモデル) |
| 価格 | 214,500円(Windows 11 Pro・Core Ultra 7・16GB・512GB・Officeなし) |
向いている人:何を重視すべきか決めきれない方。事務所での作業と外出の両方がある方。
向いていない人:将来メモリを増やしたい方。落下や衝撃への強さを最優先したい方。
FMV WU1-L1
は、富士通の直販サイト「FMV Store」で構成を選べるカスタムメイドモデルです。OSにWindows 11 Proを選べ、3年間の保証が最初から付きます。
具体例:朝、事務所でICカードリーダライタとUSBメモリを同時に挿し、有線LANで電子申請をする。昼からは約868gの本体をカバンに入れて顧問先へ向かい、会議室のモニターにHDMIで直接つなぐ。バッテリーは15時間前後持つので、日帰りの外出なら充電器を持たずに済む日が多くなります。事務所と外出先のどちらの場面にも、1台で対応できるのが本命の理由です。
購入時の注意(失敗しないために):メモリは後から増やせません。16GBで足りるかが不安な方は、32GBのCore Ultra 7 258Vの構成を選んでください。また、注文画面ではOSが「Windows 11 Pro」になっているか、Officeの有無が意図どおりかを必ず確かめましょう。
参照:ウインタブ FMV Note U(メモリの構成と増設の可否)
今そろえるなら:3年保証込みで約21.5万円は、1営業日あたり約298円です。迷っている間も、古い仕事道具で働く日が続いていきます。年末から確定申告にかけての繁忙期の前に入れ替え、データの移行と設定まで済ませておきましょう。
2.ASUS ExpertBook P1(P1403CVA-S61558X)
| OS | Windows 11 Pro |
| CPU | インテル Core 5 プロセッサー 210H |
| メモリ | 16GB(DDR5)、最大64GBまでアップグレード可能 |
| ストレージ | SSD 512GB |
| 画面 | 14型、1,920×1,080、ノングレア |
| 重さ | 約1.43kg |
| 端子 | USB-A×2、USB-C×2、HDMI、有線LAN |
| セキュリティ | 指紋認証、カメラのプライバシーシャッター、TPM 2.0 |
| 堅牢性 | 米国軍用規格(MIL-STD-810H)準拠 |
| 保証 | 1年(延長保証あり) |
| 価格 | 119,800円(セール価格) |
向いている人:開業直後など、初期費用を抑えたい方。将来メモリを増やしながら長く使いたい方。
向いていない人:軽さを重視する方。Web会議でカメラの画質を重視する方。
ASUS ExpertBook P1は、条件をすべて満たしながら、3台のなかで最も安い1台です。端子は本命のFMVと同じくUSB-A×2・HDMI・有線LANをそろえ、指紋認証とカメラのシャッターも備えています。
具体例:開業の年は、パソコンのほかにも事務所の家具、名刺、ホームページと出費が重なります。ASUSなら、本命のFMVとの差額の約5.4万円を、ほかの開業準備に回せます。メモリは最大64GBまで増やせるとASUSが案内しているので、事務所が軌道に乗ってから性能を足すことも可能です。
購入時の注意(失敗しないために):119,800円はセール価格です。セールが終わると価格が上がる場合があるので、注文前にリンク先で価格を確かめてください。標準保証は1年で、延長保証「あんしん保証プレミアム」の3年パックは14,800円です。ASUS Storeは、購入者の都合による返品・交換・キャンセルを受け付けていないので、型番を確かめてから注文してください。
今そろえるなら:3年間の保証込みで134,600円、1営業日あたり約187円です。セール価格のうちに、延長保証とあわせて申し込んでおくのがおすすめです。
3.VAIO F14(VJF1428・2025年6月発売モデル)
| OS | Windows 11 Pro(今回の構成) |
| CPU | インテル Core 5 プロセッサー(Uシリーズ) |
| メモリ/SSD | 16GB/512GB(今回の構成) |
| 重さ | 約1.23kg〜(最軽量構成時) |
| バッテリー | 動画再生時で約7.7時間、アイドル時で約12.5時間(JEITA3.0) |
| 端子 | USB-C×2、USB-A×2、HDMI、有線LAN |
| 品質 | 天板と底面の2面で約127cmからの落下試験を実施 |
| サポート | 個人向けストアで3年延長サポートが付帯 |
| 価格 | 267,300円(Windows 11 Pro・16GB・512GB) |
向いている人:落下などへの頑丈さを、軽さやAIより優先したい方。長野県安曇野市の本社工場で作られる製品を選びたい方。
向いていない人:予算を20万円前後に抑えたい方。パソコンの中でAIを使いたい方。軽さを重視する方。
VAIO F14は、長野県安曇野市の本社工場で作られるVAIOの14型モデルです。個人向けのVAIOストアで購入すると3年延長サポートが付帯するので、延長保証を別に申し込む手間がかかりません。
具体例:書類を詰めたカバンを机から落としてしまった。天板と底面の2面で約127cmからの落下試験を実施している本体なら、こうした日常の事故への備えになります。
正直な比較:本命のFMVと比べると、VAIO F14は約7.3万円高く、約360g重く、Copilot+ PCでもありません。それでもVAIOを選ぶ理由があるのは、落下への強さを何より重く見る方と、VAIOの国内工場での生産に価値を感じる方です。どちらにも当てはまらなければ、FMVを選んでください。
購入時の注意(失敗しないために):注文画面では、OSにWindows 11 Pro、メモリ16GB、SSD 512GBを選んでください。
こんな方に:「保証の申し込みを忘れた」という手間を最初からなくし、落下に強い本体で3年間使い続けたい方。
この3台を選んだ理由:調べた方法と結果
条件を満たすだけでなく、「今買えて、価格が安定していること」も選定の基準にしました。
選定の条件
- 「士業のパソコンに必要なスペック」の章の条件を満たす
- 個人事業主も購入できる
- 2026年10月時点で注文でき、価格がキャンペーンに左右されにくい
検討したものの見送った機種
| 機種 | 見送った理由 |
|---|---|
| HP EliteBook 6 G1i 14 | 以前の本命。2026年9月30日で販売終了 |
| HP EliteBook 6 G2i 14 AI PC(後継機) | Copilot+ PCだが、Windows 11 Pro・16GB・512GBの構成はキャンペーン価格でも286,110円。重さも約1.526kgから |
| HP EliteBook 6 G1a 14 | Copilot+ PCだが、条件を満たす構成はキャンペーン価格で278,150円。CPUがAMD製で、一部の業務ソフトが推奨外としている例がある |
| マウスコンピューター MousePro G4-F | Copilot+ PCで約1kgと魅力的だが、Core Ultra 5の構成は品切れ。Core Ultra 7の構成は294,580円〜307,780円 |
| HP ProBook 4 G2i 14 | キャンペーン価格では254,760円だが、終了後は40万円を超える可能性がある |
| dynabook Mシリーズ | Windows 11 Proを選べない |
参照:日本HP「HP EliteBook 6 G2i 14 AI PC」/日本HP「HP EliteBook 6 G1a 14」/マウスコンピューター「MousePro G4-I5U01BK-F」(いずれも2026年10月1日確認)
パソコンは、モデルの切り替えで突然販売が終わることがあります。この記事では、紹介している機種の販売状況を定期的に確かめ、終了したときは調べ直して差し替えます。
買う前の不安に答えます
「士業はMacでも仕事ができますか?」
答えは、資格と業務によって分かれるのが実情です。弁護士が使うmintsは、推奨ブラウザがEdgeとChromeで、OSの指定は見当たりません。一方で、行政書士や司法書士が使う申請用総合ソフトはWindows向けの実行環境を必要とします。扱う業務を広げる可能性まで考えると、Windowsを選んでおくのが無難です。
「中古のパソコンでも大丈夫ですか?」
予算を抑える手段にはなりますが、保証期間やサポートの内容は販売店ごとに異なります。顧客の情報を扱う以上、保証とサポートの内容が明確な新品を選ぶほうが安心です。
「Windows 11 Homeではだめですか?」
Proをおすすめします。ドライブを暗号化するBitLockerは、パソコンを紛失したときに顧客の情報を守る手段として有効です。FMVのカスタムメイドモデルのように、注文時にOSを選べる機種なら、購入時にProを選んでおきましょう。
「開業時のパソコンの予算は、いくらを見込めばよいですか?」
今回の3台で、本体は119,800円から267,300円です。これに加えて、OfficeやMicrosoft 365、セキュリティソフト、業務によってはICカードリーダライタの費用もかかります。開業時にそろえるものと費用の目安は、次の記事でまとめました。
▶ 関連記事:士業が開業1年目に揃えるIT環境まとめ
「データの移行や設定が面倒」
新しいパソコンでは、業務ソフトのインストールやデータの移行、電子証明書やICカードリーダライタの設定が必要です。業務の少ない週に半日を確保して、繁忙期の前に済ませておくのがおすすめです。
購入前の最終確認
- OS:Windows 11 Proになっているか(注文時に選ぶ機種は特に)
- 保証:標準1年の機種は、延長保証を申し込める期限も確認する
- Office:今のパソコンのOfficeがOffice 2021なら、2026年10月13日でサポートが終わる。新しいパソコンでどう用意するかを決めておく
- 時期:データの移行や設定に時間がかかるので、繁忙期の前に買い替える
あわせてそろえたいものは、Office・Microsoft 365、セキュリティソフト、外部モニターの各記事で紹介しています。
40万円未満のPCは一括で経費にできる場合がある
令和8年度の税制改正で、中小企業者等の少額減価償却資産の特例が見直されました。対象となる取得価額が40万円未満に引き上げられ、合計300万円までを限度に、取得した年に全額を経費にできる仕組みです。個人事業主の所得税にも同様の措置が講じられています。対象は青色申告を行う中小企業者等に限られるので、適用できるかはご自身の状況で確認してください。
参照:中小企業庁「少額減価償却資産の特例」/財務省「令和8年度税制改正の大綱」
あなたの状況に、もっと合う記事がある場合
| あなたの状況 | おすすめの記事 |
|---|---|
| 毎日持ち歩く | 持ち運び重視の記事 |
| 予算をできるだけ抑えたい | コスパ重視の記事 |
| 繁忙期にパソコンが重くて困っている | 高性能パソコンの記事 |
| 業務で使う電子申請システムが決まっている | 弁護士、行政書士、司法書士、税理士 |
まとめ:迷う時間を、今日で終わりに
士業のパソコンで迷ったら、Windows 11 Pro・メモリ16GB・SSD 512GB・USB-AとHDMIの条件を満たす機種から選ぶのが基本です。今回の3台は、どれを選んでも仕事に必要な条件をそろえています。
- 迷ったらこの1台:FMV WU1-L1(21万4,500円~・3年保証付き)
- 15万円前後なら:ASUS ExpertBook P1(セール価格119,800円/通常194,800円)
- 頑丈さを優先するなら:VAIO F14(267,300円)
あとは予算と、軽さ・頑丈さのどちらを重く見るかだけです。繁忙期の前に入れ替えて、迷う時間を仕事の時間に変えてください。
更新履歴:2026年10月 HP EliteBook 6 G1i 14の販売終了を受けて本命をFMV Note U WU1-L1に変更。後継機を含む見送った機種を更新
