士業が生成AIを使い分けるガイド【2026年版】

記事内に広告が含まれています。

ChatGPT、Claude、Gemini、Copilot。名前は知っていても、何が違うのかは分かりにくいものです。しかも士業の場合、「どれに依頼人の書類を入れていいのか」という悩みが加わります。

実は、選ぶ順番を変えるだけで答えはすぐに出ます。①契約の種類、②使う場所、③用途の順に決めていけばよく、性能の比較は最後で構いません。この記事では、2026年9月時点の各社の公式情報をもとに、その選び方を解説します。

結論:あなたの事務所の最短ルート

  1. Microsoft 365を契約済み:まず追加料金なしのCopilot Chatから試します。
  2. Google Workspace(Business Standard以上)を契約済み:まず追加料金なしのGeminiから始めましょう。
  3. どちらもない1人事務所:個人向けプランを学習オフにして使うか、Microsoft 365やWorkspaceを1人から契約します。
  4. スタッフが2名以上:ChatGPT BusinessやClaude Teamも選択肢に入ります。
  5. まだ一度も使ったことがない:先に生成AI入門で最初の1週間を体験してください。

▶ 選び方の3つの手順を見る

30秒診断:まず読むべき章

Q1.事務所のメールとOfficeは何を使っていますか?
 Microsoft 365 → Copilotの章へ
 Google Workspace → Geminiの章へ
 どちらでもない → Q2へ

Q2.AIを使う人は何人ですか?
 1人 → 1人事務所の選び方へ
 2人以上 → 料金比較へ

2026年春から何が変わった? 4つの変化

生成AIの世界は、この半年で大きく変わりました。春に比較記事を読んだ方も、次の4点は押さえ直してください。

1.Claudeの個人向けプランも、設定しだいで学習に使われるようになった

Anthropicは消費者向けの規約を改定し、会話をモデルの改善に使ってよいかをユーザー自身が選ぶ方式にしました。許可した場合、データの保存期間は5年間に延びます。許可しない場合は、従来どおり30日間です。この改定はTeamやEnterprise、APIには適用されません。

参照:Anthropic Updates to Consumer Terms and Privacy Policy

2.ChatGPTとClaudeも、WordやExcelの中で使えるようになった

OpenAIは2026年9月17日、Wordでも使えるChatGPTのアドインを公開しました。ExcelやPowerPointと同じアドインで、無料を含むすべてのプランで使えます。Claudeも、有料の全プランでWord・Excel・PowerPointの中で使えるアドインを提供しています。「OfficeならCopilot」という時代ではなくなりました。

参照:OpenAI リリースノート/Microsoft Marketplace Claude for Microsoft 365

3.作業を代わりに進める「エージェント」が4社そろった

質問に答えるだけでなく、メールの送信やファイルの整理まで進めるAIが、4社から出そろいました。便利な一方、士業が使うときには確認すべき点があります。詳しくはエージェントの章で解説します。

4.士業にかかわる指針が出た

法務省が2026年8月にAIと弁護士法72条に関する新しいガイドラインを策定したほか、弁護士会などでも指針の整備が進んでいるところです。詳しくは指針の章をご覧ください。

選ぶ前に決める3つのこと

① 契約の種類:個人向けか、法人向けか

士業にとって最も大切なのが、この区別です。4社とも、個人向けのプランは設定しだいで会話が学習に使われ、法人向けのプランは既定で学習に使われないという同じ構図になっています。「無料か有料か」ではなく、「個人向けか法人向けか」で決まる点に注意してください。

サービス個人向けプラン法人向けプラン
ChatGPT既定で学習に利用。設定でオフにできるBusiness・Enterpriseは既定で利用しない
Claude利用するかを本人が選ぶTeam・Enterpriseは対象外
Gemini「アクティビティの保存」がオンなら利用Workspaceでは許可なく利用しない
Copilot個人のMicrosoftアカウントは設定で選ぶ仕事用アカウントでは利用しない

参照:OpenAI Help/Anthropic/Gemini アプリのプライバシー ハブ/Google Workspace の生成 AI に関するプライバシー ハブ/Microsoft Copilot のプライバシーに関する FAQ

なお、「学習に使われない」ことと「データが残らない」ことは別の話です。保存期間や人によるレビューの有無、入力してはいけない情報については、生成AIセキュリティガイドで詳しく解説しています。

② 使う場所:Office・Google・専用画面

次に、AIを「どこで」使うかを決めます。今は4社とも、OfficeやGoogleのサービスとつながる手段を持っています。違いは、最初から組み込まれているか、アドインやコネクタで後からつなぐかです。

サービスWord・ExcelGmail・ドライブ
Copilot組み込み(有料ライセンス)―
Gemini―組み込み
ChatGPTアドイン(無料版から)アプリ連携
Claudeアドイン(有料プラン)コネクタ

参照:ChatGPT 料金/Claude for Microsoft 365/Claude Google Workspaceコネクタ/Microsoft 365 プランと価格

注意したいのは、アドインやコネクタにも、チャットと同じ規約が適用されることです。個人向けプランのアドインでWordの契約書を読み込ませれば、その内容も学習の対象になり得ます。依頼人の文書を扱うなら、法人向けの契約で使ってください。

③ 用途:何に使うか

最後に、主な用途を考えます。用途ごとに、サイト内の詳しい記事を用意しています。

用途向く使い方詳しい記事
文書の下書き・推敲Wordの中で使うAIプロンプト15選
表・数字の整理Excelの中で使うAI生成AI×Excel活用ガイド
メールの要約・返信メールソフトに組み込まれたAIWorkspace×Gemini実践ガイド
手元の資料だけを根拠に答えさせる資料限定型のAIGemini Notebook完全活用ガイド
条文・判例・通達の調査専門AIと一次情報専門AIの章

4つのサービスの違い

ここでは、公式に確認できる事実だけで比べます。「どれの日本語が一番うまいか」といった性能の順位は、新しいモデルが出るたびに入れ替わるため、この記事では断定しません。実際の使い心地は、お試し用の依頼文でご自身の業務に近い内容で比べてください。

ChatGPT:無料からOfficeアドインまで、入口が最も広い

向いている事務所:まだ環境が決まっていない事務所、無料で試してから決めたい方

無料版からWord・Excel・PowerPoint・Googleスプレッドシート向けの拡張機能を使えます。ただし無料版とGoは上限つきです。法人向けのBusinessは2名から契約でき、既定で会話が学習に使われません。

注意点:無料版・Go・Plus・Proの個人向けプランは、既定で学習に使われます。業務で試すときは、先に設定の「データコントロール」で学習をオフにしてください。一時チャットも、一時的なままである限り学習には使われません。

参照:ChatGPT 料金/OpenAI How your data is used to improve model performance

Claude:Wordの修正を変更履歴で返せる

向いている事務所:契約書や書面の推敲が多い事務所

WordのアドインでClaudeが編集すると、変更履歴として記録され、コメントには何をなぜ変えたかを返答します。修正案を一つひとつ確認したい書面の仕事と相性のよい仕組みです。GmailやGoogle ドライブ、カレンダーとつなぐコネクタもあります。法人向けのTeamは2名から契約できます。

注意点:Officeのアドインが使えるのは有料プランだけです。個人向けプランで学習を許可すると、会話は5年間保存されます。組織で使う場合、Officeのアドインは組織独自のデータ保持設定を引き継がない点も確認しておきましょう。

参照:Claude for Microsoft 365/Anthropicヘルプ Microsoft 365アプリ全体で作業する/Claude Team Plan(2〜150名)

Gemini:Google Workspaceに組み込まれている

向いている事務所:GmailやGoogle ドキュメントを業務で使っている事務所

Google WorkspaceのBusiness Standard以上なら、GmailやドキュメントでGeminiを制限なく使えます。Workspaceでは、チャットやアップロードしたファイルが人によってレビューされることも、許可なく学習に使われることもありません。ユーザー単位の料金なので、1人の事務所でも契約できます。

注意点:個人のGoogleアカウントで使う場合は、人のレビュアーが会話の一部を確認することがあり、レビューされた会話は最長3年間保存されます。また、Business Starterでは使える機能が限られる点にも注意が必要です。

参照:Google Workspace の生成 AI に関するプライバシー ハブ/Gemini アプリのプライバシー ハブ/Google Workspace 料金プラン(正規販売代理店)

▶ 関連記事:Workspace×Gemini実践ガイド

Copilot:Microsoft 365の契約者は追加0円で始められる

向いている事務所:Microsoft 365のビジネス向けプランを契約している事務所

Microsoft 365のビジネス向けプランには、追加料金なしのCopilot Chatが含まれています。仕事用アカウントで使えばエンタープライズデータ保護が適用され、会話は基盤モデルの学習に使われません。WordやExcelの中でCopilotを使うには、Copilot Businessなどの有料ライセンスを追加します。

注意点:追加0円のCopilot Chatは、公開されたWeb情報を使うチャットです。事務所のファイルやメールとは連携しません。

参照:Microsoft 365 プランと価格/Microsoft Learn Copilot Chat プライバシーと保護

1人事務所の選び方

ChatGPT BusinessとClaude Teamは、どちらも2名から契約するプランです。1人事務所で学習に使われない契約を選ぶなら、次の2つが現実的です。

  • Microsoft 365またはGoogle Workspaceを1人から契約する:メールやOfficeと一緒に、学習に使われないAIが手に入ります。Microsoft 365のビジネス向けプランは、従業員1人から契約できます。
  • 個人向けプランを学習オフで使う:設定で学習をオフにし、依頼人の情報は匿名化してから入力する方法です。

参照:ChatGPT 料金(企業向けは2名から)/Microsoft 365 プランと価格(従業員1〜300人)

料金比較(2026年9月28日確認)

個人向け:主力プランはどれも月3,000円前後

サービスプラン月額
ChatGPTPlus3,000円(税込)
GeminiGoogle AI Pro2,900円
ClaudePro20ドル+消費税(日本向けの表示は22ドル)

さらに安いプランも用意されています。ChatGPTのGoは月1,400円(税込)で広告が表示され、GeminiのGoogle AI Plusは月725円です。

参照:ChatGPT料金(2026年9月24日に公式表示を確認した解説)/Google AI プラン/Claude料金(2026年9月21日に公式表示を確認した解説)

法人向け:1人あたりの月額

プラン月額(1人あたり)含まれるもの
Microsoft 365 Business Basic1,049円(年払い・税別)Copilot Chat、メール、Web版Office
Google Workspace Business Standard1,600円(年払い・税別)Gemini、メール、ドキュメント
ChatGPT Business年払い20ドル・月払い25ドルAIのみ(2名から)
Claude Team(標準席)年払い20ドル・月払い25ドル(税抜)AIのみ(2名から)
Microsoft 365 Business Standard+Copilot Business3,523円(年払い・税別)Office内でCopilotが使える

Microsoft 365を契約済みの事務所がCopilot Businessを追加する場合は、通常1人あたり月3,148円です。2026年12月31日までは、初年度に限り2,698円の割引価格が用意されています。

参照:Microsoft 365 プランと価格/Google Workspace 料金プラン(正規販売代理店)/ChatGPT料金/Claude Team Plan

スタッフ3人の事務所なら月いくら?

選択肢3人分の月額の目安
Microsoft 365 Business Basic約3,150円(税別)
Google Workspace Business Standard約4,800円(税別)
ChatGPT Business(年払い)60ドル
Claude Team 標準席(年払い)60ドル+消費税
Microsoft 365 Business Standard+Copilot Business約10,570円(税別)

上の表の1人あたりの料金を3倍した目安です。ドル建ての2社は、為替によって円での支払額が変わります。料金は改定されることがあるため、契約前に必ず公式サイトで確認してください。

自分の業務で比べてみる:お試し用の依頼文3つ

どのAIが自分に合うかは、実際に同じ依頼を出して比べるのが一番です。次の3つは、依頼人の情報を含まない架空の文章なので、無料版でも安心して試せます。2〜3社に同じ文を入れて、結果を見比べてください。

依頼文1:説明文を平易にする

次の文章を、法律に詳しくない70代の方にも伝わるように書き直してください。専門用語には短い説明を添え、全体で200字程度にしてください。

「遺産分割協議が成立しない場合、家庭裁判所に対して遺産分割調停を申し立てることができます。調停が不成立となった場合には、審判手続に移行します。」

依頼文2:条項の要点をまとめる

次の契約条項について、①誰に何の義務があるか、②注意すべき点を、箇条書きで3つ以内にまとめてください。条文にないことは推測で書かないでください。

「第8条 乙は、本契約の終了後3年間、甲の書面による事前の承諾なく、本業務と同種の業務を甲の顧客に対して行ってはならない。」

依頼文3:メールの返信を下書きする

次の問い合わせに対する返信メールを、丁寧だが簡潔な文面で下書きしてください。面談の候補日は、こちらで空欄にしておきます。

「来月、事務所に相談に伺いたいのですが、平日の夕方は空いていますか。持参すべき書類があれば教えてください。」

比べるときの4つの観点

  • 内容が正確か(元の文にないことを付け足していないか)
  • 読み手に合った言葉づかいか
  • 指示した字数や形式を守っているか
  • 断定しすぎていないか

▶ 業務別の依頼文は:士業のための生成AIプロンプト15選

作業を任せるAI(エージェント)との付き合い方

エージェントは、目標を伝えると計画を立て、メールの送信やファイルの整理まで進めるAIです。チャットと違い、実際に手を動かすため、使う前の確認がより大切になります。

4社のエージェント

サービス名前使える範囲士業の注意点
ChatGPTChatGPT Work無料版・Goは制限つき、Plus以上で本格利用個人向けは学習の設定に注意
ClaudeClaude Cowork有料プランGmail等の操作前に承認を求める設定を確認
GeminiGemini Spark個人向けの有料プランアクティビティの保存がオンのときのみ使える
CopilotCopilot CoworkCopilotライセンス+従量課金使った分だけ費用がかかる

参照:ChatGPT 料金/JAPAN AI ラボ Claude Coworkとは/Gemini アプリのプライバシー ハブ/Microsoft 365 プランと価格(Copilot Coworkは従量課金制)/日経クロステック Microsoftが「Cowork」を提供開始

士業が確認すべき3つの基準

  • 学習に使われない契約で動くか:Gemini Sparkは、個人のアカウントで会話を学習に使う設定をオンにしないと使えません。また、会社のWorkspaceアカウントでは利用できないため、依頼人の情報を扱う用途には向きません。
  • 操作の前に承認を求めるか:メールの送信やファイルの削除の前に、必ず確認を求める設定にしておきます。
  • 費用の上限を決められるか:従量課金のエージェントは、上限を設定してから使います。

参照:Gemini アプリのプライバシー ハブ/Gemini Sparkとは(Workspaceアカウントでは使えない旨)

資格別の使い方

資格AIを使いやすい業務向く使い方
税理士試算表のチェック、顧問先への説明文Excelの中で使うAI、根拠の確認は専門AIと一次情報
弁護士書面の推敲、証拠資料の整理Wordの中で変更履歴を残せるAI、資料限定型のAI
司法書士依頼人向けの手続き説明、書類の確認説明文の下書き、チェックリストの作成
行政書士許認可の要件整理、申請書の下書き公開資料を読み込ませての要件整理
社労士就業規則の見直し、顧問先からの質問への回答案Wordの中で使うAI、法改正の資料の要約

どの資格でも、条文や通達、要件の正確さは必ず一次情報で確認してください。AIの誤りの実例は、生成AI失敗事例集で紹介しています。

▶ 業務フローの実例:税理士のための生成AI業務フロー完全ガイド

専門AIという選択肢

手元の資料だけを根拠に答えるAI

自分でアップロードした資料だけを根拠に答えるAIもあります。GoogleのGemini Notebookが代表的で、判例集や通達、事務所のマニュアルを読み込ませて使う用途に向いています。なお、Googleの料金ページでは、2026年9月時点で「Gemini Notebook」という名称で案内されています。

参照:Google AI プラン

▶ 関連記事:士業のためのGemini Notebook完全活用ガイド

法律・税務の専門AI

法律や税務の分野では、参照する資料を法令・判例・通達などに限定し、出典を示して答える専門AIが増えてきました。たとえば法律分野では、法律書籍や判例を横断して調べるリサーチサービスがあります。税務分野でも、国税庁のタックスアンサーやe-Gov法令検索など、公的な情報のみを参照すると明示するサービスがあります。

ただし、多くは企業の法務部や大規模な事務所を主な対象としていて、料金も個別見積もりのものが少なくありません。個人事務所で導入を考える場合は、対象や料金を個別に確認してください。この記事では、特定のサービスをおすすめすることはしません。

参照:ITreview リーガルリサーチサービス/ZEILY(税理士向けAI)/大塚商会 税務相談ロボット

汎用AI・専門AI・資格者の役割分担

役割担い手
文書の下書き・要約・言い換え汎用AI(ChatGPT・Claude・Gemini・Copilot)
根拠となる条文・判例・通達の調査専門AI、または公式の一次情報
最終的な判断と責任資格者本人

士業団体・行政の指針

生成AIの利用について、行政や士業団体から次のような指針が出ています。自分の資格にかかわるものは、原文を確認しておきましょう。

法務省:AIと弁護士法72条のガイドライン

法務省は2023年8月、AIを使った契約書関連の業務支援サービスと弁護士法第72条の関係について、ガイドラインを公表しました。2026年8月21日には、その内容を補完・拡充する新たなガイドラインを策定しています。主にサービスを提供する事業者向けの整理ですが、弁護士・司法書士・行政書士の方は目を通しておくと安心です。

参照:法務省 弁護士法(その他)/法務省 AI等を用いた契約書等関連業務支援サービスの提供と弁護士法第72条との関係について(令和5年8月)

弁護士:日弁連の注意事項と東京弁護士会のガイドライン

日本弁護士連合会のAI戦略ワーキンググループは、2025年9月に「弁護士業務における生成AIの利活用等に関する注意事項」を会員専用サイトに公表しています。東京弁護士会も、生成AIの適正な業務利用に関するガイドラインを定めています。いずれも本文は会員向けのため、所属会の会員ページで確認してください。

参照:東京弁護士会 LIBRA 2026年6月号「生成AIサービスの適正な業務利用に向けて」

弁理士:日本弁理士会のガイドライン

日本弁理士会は2025年4月に「弁理士業務AI利活用ガイドライン」を一般に公開しています。生成AIの成果物は正確性が保証されたものではなく、最終的には資格者が責任をもって確認・提供すべきだとしています。資格は違っても、考え方の参考になる資料です。

参照:日本弁理士会 弁理士業務AI利活用ガイドライン(令和7年4月)

その他の資格

税理士、司法書士、行政書士、社労士の中央団体については、2026年9月時点で一般に公開された生成AIの指針を確認できませんでした。会員向けに情報を出している場合もあるため、所属会の会員ページを確認してください。

事務所に導入する5つのステップ

  1. まず試す:今使っている環境のAIか、無料版を学習オフにして試します。依頼人の情報は入れません。手順は生成AI入門で紹介しています。
  2. 契約を決める:この記事の3つの手順で、事務所に合う契約を1つ選びます。
  3. 1人で1か月使う:法人向けの契約で、実際の業務で効果を確かめます。
  4. 所内ルールを決める:使ってよいサービス、入力してはいけない情報、出力の確認方法を文書にまとめましょう。
  5. スタッフに広げる:スタッフごとにアカウントを発行し、退職時の手順も決めておきます。

▶ 所内ルールは:

生成AIセキュリティガイド

アカウントの管理は:

士業事務所のアカウント・権限管理

よくある質問

Q.複数のAIを契約すべきですか?

最初は1つで十分です。契約が増えるほど、どこに何を入力したかの管理が難しくなります。1つを使い込んでから、足りない用途があれば追加を検討してください。

Q.1人事務所でも法人向けプランは使えますか?

ChatGPT BusinessとClaude Teamは2名からのプランです。1人の場合は、Microsoft 365やGoogle Workspaceを契約し、その中のAIを使う方法が現実的です。詳しくは1人事務所の選び方をご覧ください。

Q.無料版に契約書を貼り付けてもいいですか?

おすすめしません。無料版は個人向けプランなので、設定によっては学習に使われます。学習をオフにしても、データは一定期間保存されます。依頼人の書類は、法人向けの契約で、匿名化してから扱ってください。

Q.モデルはどれを選べばいいですか?

各社とも、モデルは1〜2か月ごとに入れ替わります。普段はそれぞれのサービスが自動で選ぶ既定のモデルで十分です。モデル名よりも、契約の種類と使う場所で選ぶことをおすすめします。

Q.CopilotとChatGPT、Claudeは中身が同じですか?

一部重なっています。MicrosoftのCopilotは、OpenAIのモデルに加えて、AnthropicのClaudeのモデルも使うようになりました。「どのモデルか」より「どの契約で、どこで使うか」が大切だという理由の1つです。

参照:NTTドコモビジネス Microsoft 365 Copilotとは

Q.依頼人の名前を伏せる便利な方法はありますか?

手作業で置き換えるのが基本です。OpenAIは2026年4月に、手元の環境で氏名などを伏せ字にできる「Privacy Filter」を公開しました。ただし、英語以外では精度が下がるとの指摘もあり、最後は人の目で確認が必要です。

参照:東京弁護士会 LIBRA 2026年7・8月号 特集「弁護士業務における生成AIの利活用と留意点」

まとめ

生成AIは、性能ではなく「契約の種類」と「使う場所」で選ぶ時代になりました。Microsoft 365の事務所はCopilot Chatから、Google Workspaceの事務所はGeminiから始めてください。どちらもない場合は、個人向けプランを学習オフで使うか、1人から法人向けの契約を検討しましょう。

そのうえで、お試し用の依頼文で自分の業務に近い内容を比べれば、事務所に合うAIが見えてくるはずです。

次に読む記事

※本記事は2026年9月28日時点の各社の公式情報と公表資料をもとにしています。料金や規約は頻繁に変わるため、契約前に必ず公式サイトをご確認ください。

更新履歴:2026年9月 全面改訂(規約・料金・Office連携・エージェント・指針を最新化)

タイトルとURLをコピーしました