「誰も買ってくれない商品フェア」を成功させるための方法

公開日: : 最終更新日:2015/08/08 集客、販促企画 ,

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国際基督教大学の図書館で「誰も借りてくれない本フェア」を開催したら大反響で借りる人が殺到してるって話ですが、何故かって言うと…

「開催の反響が予想以上に大きくとても驚いています。開催から2日で、既に対象書籍の約 25%に借り手があり、なぜ今まで誰もこの本を借りなかったのかという利用者の声もあるほどです。もともとICU生は好奇心が旺盛で、本を読む学生が多 い*ことも影響していると思いますが、スポットライトを当てれば読んでくれる人が多くいることがわかったので、今後もこの企画を続け、対象書籍を広げるこ とも検討しています」

図書館「誰も借りてくれない本フェア」開催-国際基督教大学

そもそも固定客(大学の図書館で固定客ってのもアレだけど)がいてその固定客をターゲットとした商品(書籍)なんだけどあまりにも量が多すぎたので気付かれていなかっただけのものがこうやって誰も借りてないっていう逆の付加価値を付けることで注目されたって感じだろうか。

なので例えばネットショップや実店舗で単純に同じような企画をやっても多分、失敗する。上手くいかないのかなーと思う。

なんたって…

大学図書館には約80万冊の蔵書があり、年間約1万冊ずつ増えている。館内の書架に並ぶのは、このうち約40万冊で、あとは希望があった時に倉庫から出してくる。

誰も借りてくれない本100冊 ICU図書館で紹介-朝日新聞デジタル

だもん。そんだけあってしかも半分は自分から言わなかったら目に入ることもない訳だからね。

そりゃ、その中で…

図書館職員一人ひとりが、対象書籍から学生が興味を持ちそうな書籍1冊以上を選び、自ら考えたキャッチコピーとともに書棚に並べている。

前出-国際基督教大学

こんな感じでピックアップすれば借りる人もいっぱい出てくるよ。

だから商品数が数百程度のお店でこれやっても、そもそも商品はみんなお客さん見えるところにあるしそれで売れないんだから単に「今までに1個も売れてない商品フェア」ってやっても、そりゃそうだろうねーってなるだけ。

だったら今、売れている商品をもっと売るための施策をしっかり考えた方がずっと効率いいし成果も上がると思うよ。

でも、それでもこういうのって何か面白そうだしちょっとやってみたくはなるよね。じゃあどうやればいいんだろうかって、ない知恵を振り絞って色々と考えてみた。

例えば、

・常連のお客さんになんでその商品を買わないのかを聞いてそれをまとめてPOPにする。

誰かが買わない理由って他の誰かにとっての買う理由になることだってあるしそういう視点って売る側では気付かないこと多いから、ちゃんとお店側がそのコメントを上手くまとめられたらいいんじゃないかなって思う。「いらないから」、「欲しくないから」ってのばっかりで成立しない可能性も高いけど。

・商品にまつわる架空のストーリーを作る。または募集してそれをPOPにまとめる。

これは以前、Significant Objects Projectがアメリカのオークションサイトebayで行った実験で、ライターに無料や数ドル程度で入手したものに架空のストーリーを作ってもらい販売したら、お客さんはそれが本当の話ではないと知っているにも関わらず多くの商品に高値をつけたっていうのを思い出したのでそのまま流用。

ストーリーテリングとマーケティング-Social Media Experience

単純に(売り手が考える)商品のセールスポイントを並べ立てるだけじゃダメだろうなぁと思うので(それで売れるならとっくに売れてるはずだし)買い手側の目線を取り入れて買い手を巻き込んで一緒になって盛り上げてくって感じにしたらちょっとは興味持って欲しいって人も出てくるんじゃないかな。

もっと他にもありそうだけど、とりあえずはこんな感じで。


    

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