売れるキャッチコピーを否定しないけど

公開日: : 最終更新日:2014/08/16 集客、販促企画 , ,

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ただ、こういったキャッチコピーをいやらしいと感じる人がいるかもしれません。スマートさに欠けると受け止める人もいることでしょう。しかしコンサルタントして断言します。「こうまでして売れるようになりたくはない」と、格好ばかりを気にし過ぎていつまで経っても売れない言い訳をしている人は、もっと格好悪いのです。ちょっとしたポイントだけで売れるキャッチコピーはいくらでも作ることができます。そのポイントを押さえていきましょう。

驚くほど売れるキャッチコピー事例集13-Yahoo!個人ニュース

引用した部分も含め、売れるキャッチコピーの事例も否定しようなんて気は全くないし、実際に売れるんだろうなーと思う。

ただ問題なのはこの事例ってあくまでも「売れるキャッチコピー」であって「売れ続けるキャッチコピー」ではないってこと。

それはつまり当然のことながら商品は商品ありきであってキャッチコピーありきではないから。

結局は商品が良いものでなければ仮にキャッチコピーによって一回は売れても2回目はない。

その気になればネットを使っていくらでも他社商品と比較ができる。いくらでも口コミを調べられる。1回買って気に入らなかったらすぐに別の会社の商品に変更できる。

そんな現状で商品に不釣合いな厚化粧は一瞬で見抜かれる。内面(商品自体)の良さがなければいずれ今は通用しているキャッチコピーも誰にも相手にされなくなる。

どんなに良い商品であろうととにかくまずは見てもらわないことには誰にも伝わらないと反論するかもしれない。

自分も数か月前まではそう考えてた。でもこの考え方って実は自分で自分の首を絞める考え方でもあるなと最近思い始めてる。

何故かといえば無理矢理に注目を集めようとする行為によって仮に1万人に興味を持ってもらったとしてもその裏で10万人に嫌われている可能性があるから。

自社の商品の市場にいるお客さんや今後、お客さんになる可能性がある方の多くにそっぽを向かれている状態で次に一体どうやって売っていくの?改めてこっちに向いてもらうエネルギーは最初の何万倍もかかっちゃうよ。

そんな風に考えるきっかけになったのはこのブログで何回か書いたBiSというアイドルグループが正に今、この状態で苦しんでいるのを見たから。

ここに動画を貼り付けはしないけど彼女達はデビュー初期にすでに全裸PVを公開してる。他にも以前紹介したラブホテルで撮影したPV、血まみれで踊るPV、丸坊主で銀座を練り歩くPVなどアイドルどころか普通のバンドでもやらないようなPVをいくつもやっている。

またライブでもスクール水着でお客さんの中にダイブしたりチェキ会ならぬハグ会なども。

詳細は省くが予算も知名度もないアイドルが一人でも多くの人に曲を聴いてもらうためにとにかく派手で過激なことをやることで注目を集めようとしていた。

その結果どうなったか?結成当時からの念願であった武道館での解散ライブは武道館側からその過激な活動ゆえに利用を断られ、より大きなマスへのプロモーションになるCMもかつての全裸などのイメージによって獲得できない状態で武道館の代替として選んだ横浜アリーナ(7月8日)の集客も先行予約のみとはいえ現時点で1,700枚しか売れていないらしい。

注目を集めるための過激なプロモーションによって熱狂的なファンを獲得はしたものの、それ以上のアンチを作り一般層へのアピールもままならない状態となってしまっている。

過激なことをしているだけのアイドルというならそれはそれで仕方ないのかもしれない。しかし彼女達の歌う楽曲のクオリティはとても高い。それは別に私がファンだからというだけでなく、それこそ彼女達に好意的でないアイドルファンの間でも曲だけは他のアイドルに比べ群を抜いていると評価する声が多い。

商品(曲)は良い。しかし結果として過激な宣伝、プロモーション(一定の支持は得ているので必ずしも炎上商法とは言えない)が仇となってしまいアイドル、音楽ファンの市場を自ら狭めるという結果を生んでしまった。

今、こういう状況を見て、とにかく注目を集めなくてはという考え方には100%反対せざるを得ない(もちろん彼女達のこれまでの歴史を否定する気も100%ないけど)

しかししかししかし、エンターテインメントの世界はなんか一つのきっかけで状況が180度コロッと変わることも十分にあり得る(もう今はその限り少ない奇跡にすがっている)。

でも通常の商売ではそんなことはまずないよね。一旦嫌われたらそれをひっくり返すのはまず無理だし、そもそもそんなことに労力を使うのは非効率極まりない。

だったら最初から嫌われないキャッチコピー考えた方がずっといいもの。そしてそれよりも売れるキャッチコピー考える前にまず商品力つけようよ。なんか毎回同じこと言ってるな。

長くなったけど最終的に今回のブログで言いたかったのは7月8日はあなたも是非、横浜アリーナにBiSのラストライブを観に行こうよってことなんだけどね。

昨日から始まったラストツアーの映像貼っとくね。お客さんの頭上でヘドバンするサキさん、めっちゃカッコいいよ。


    

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