それぞれのツールの繋ぎ役としてのSNS
前回、SNSだけで全てが解決することはありませんと書きましたが、ショップサイト、自社サイト、検索エンジン、SNS、ブログ、口コミと様々なツール、サービスがあり、私たちのネットでの購買導線がとても入り組んで複雑化した現在、何か一つのページ、言葉だけで大売れするというのはとても難しくなっています。
例えばGoogleアナリティクスの解析でFacebookやTwitterからの流入によっての売上が伸びているという結果が出ていたとしてもそれをそのまま鵜呑みにするのはとても危険です。
それは何故なのか?
「Facebook or Twitterから売れた!」で一喜一憂しない
Googleアナリティクスを見て商品を購入したお客様の流入元がFacebookやTwitterだった場合、「あーソーシャルメディアをしっかりやってきて良かったなー」と思われるでしょう。しかしそこで終わっては次に繋がりません。
そのお客様は本当にFacebookやTwitterの投稿によって購入を決めたのでしょうか?もしかしたらブログや口コミやショップサイトで情報を入手、吟味、比較検討した上での購入で、FacebookやTwitterはたまたまその時、購入の直前にチラッと別の情報見たさに訪問しただけかもしれません。
現在のGoogleアナリティクスでは一人ひとりのユーザーの行動を正確に把握することは難しいため、おおよその流れで判断することになります。
そのため、特にアトリビューションの設定をしなければ購入の直前に閲覧したページが売上に結びついたページとしてカウントされますが前述したようにそれが必ずしもそのページが購入に影響を与えたかどうかは分かりません。
もちろん、ほとんどの場合、購入直前に訪れるということがまったく意味のない行動である訳はないのでFacebookやTwitterの投稿が購入の後押しをしている可能性も少なくはありませんが、そこだけで売れているということはほとんどありません。
アナリティクス上の数字はあくまでも目安であるという認識は必要です。
今、ネット通販に必要なのは総合力
検索からショップサイトに来て購入という単純な流れであれば、検索からショップサイトの導線だけを考えれば良かったのですが、今ではそれにブログ、SNS、メルマガ、口コミサイトなど様々な入口からお客様がやってくることを想定する必要があります。
そういった意味ではそれら全てを合わせて一つのサイトとして、どの段階でどの情報を出し、どこへ誘導するなどの導線を考えなくてはなかなかお客様に購入してもらうことが難しくなったと言えます。
今、ネット通販ではどういったお客様がどんな問題を抱え、どんなサービス・商品を求めているかを把握し、そういったお客様であればどういった導線を辿って購入ページへ進んでくれるかのストーリーを組み立てられるストーリーテラーが求められています。
ではソーシャルツールはその中でどういったポジションに位置するのか?それは検索、ブログ、メルマガそしてショップサイトそれぞれを繋ぎ合わせるロープです。
ソーシャルツールを使わなくともネット通販は成り立つけど、総合力が求められている今、それを上手く活用することによってお客様を迷わせることなくスムーズに購入ページへと誘導することが可能になります。
どことどこをロープで結ぶのか?細いロープなのか太いロープが必要なのか?その選定自体がストーリーテリングです。
FacebookやTwitterだけで商品・サービスが売れることは滅多にないけど、それがあることでお客様が安心、納得して迷わずに購入できる一つの要素になることは間違いありません。
ソーシャル運用者の皆様はSNSだけを見るのではなく全体を見つつバランスよくロープを繋いでいくことを心がけましょう!
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