お客様は良い意見だけでは安心できません
あなたが実店舗やネットショップで何かを購入する時、お客様の声やレコメンドを参考にすることも多いと思う。
その際、あなたが一番見たいものはなんでしょう?お店の評判、商品の使い心地、他店舗との価格比較等、色々とポイントはあると思うけど、その中に「悪評」もあるのではないだろうか?
今回は売る側になるとついつい勘違いしがちになってしまう「お客様の声」に関しての考察。
「悪い感想」と「誹謗中傷」の違い
ここで言う悪評とは、悪い感想ではあるものの商品や店舗に対する誹謗中傷ではない。
店員や商品に対して、いわれもない悪口を書き込まれたという場合はすぐに警告をする、削除するなどの対応が必要だし当然、店舗にとってマイナスはあってもプラスになることは何一つありません。
では例えば、最新機種のカメラを買ったお客様が「これこれこういう理由で1つ前の機種の方が使いやすくて良かったです」といった感想の書き込みはどう?
売る側から考えると、前の方が良かったということで決して良い感想ではないけど、これから同じカメラの購入を検討している他のお客様にとっては、とても有益な情報となる。
さらにお客様にとって有益な情報であるだけでなく、実は売る側にとっても返品交換のリスクが減るということで、商品説明を補ってくれるとても良い感想なんだよね。。
売る側がしっかりと商品情報を掲載していればそんな必要はないと思うかもしれない。もちろん、売る側が詳細な情報を掲載することは、もう言うまでもなく当たり前の話。それだけでも十分なんだけど、そこにお客様の声として例で挙げた様な、店舗側だけではない客観的な意見を掲載することで、より店舗、商品の信頼感を増す効果が出る。
良い面、悪い面を納得した上で購入して頂く
売る側の立場になるとついお客様の声も良いものだけを前面に出したくなりがち。
でも買う側の時の気持ちを思い出して欲しい。個人差はあるけど、「お客様の声」を見る時、必ずしも良い感想だけを参考にしたりはせず、悪い感想も見た上で総合的に判断をしてない?
その店舗、商品の良い部分と悪い部分を天秤にかけ、それでもここで買いたい、それが欲しいと思った時に初めて購入ボタンを押すのだと思う。
良い部分だけしか見せないと比較もできない上、もしかしたら自分には合わないと、分からないまま購入してしまい、返品や交換という手間をお客様にかけさせてしまう。さらに自店舗や商品の信頼も損ねてしまうリスクも抱えてしまうことになりかねない。
もちろんお客様の声なので、内容に関して売る側がコントロールすることはできないけど、少なくとも考え方として(誹謗中傷を除き)悪い感想だから削除してしまおうなどとはせず、むしろ積極的にお客様の判断材料にしてもらい、より良いお買いものをしてもらえることを目指そう!
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