ブログで「愛」を伝えるということ
前回、ブログで集客する上で一番大事なのは「愛」を伝えることと書いた。でももうちょっと具体的にしないと伝わりにくいかなということで改めてブログで愛を伝えるということについて。
共感してもらう必要なんてない
もう20年近く前の話だけど、自分で歌詞も曲も作るある歌手の方が何かのインタビューで自分の歌詞について「自分の価値観を聞いている人に押し付けようとは思わない。歌詞では俺はこう思うけどお前はどう思うって意識を大事にしている」って主旨のことを答えてて、すごくいいなと思ったことがある。価値観は押し付けるものではなく共有するもの。私がそう思うようになったこれがきっかけ。
話変わってここ何年かやたらと共感という言葉を耳目することが多くなった。「共感マーケティング」とか「お客さんに共感してもらうストーリー」とか色々。私はこの手の考え方や方法論を否定するつもりはない。でも共感って言葉自体はとても嫌い。何故かといえばどことなく押し付け臭を感じるから。
自分が商品、サービスに対する愛情を伝える時に共感を求める必要なんてない。私がこの商品を好きな理由と読んだ方が好きになる理由なんて別に一致していなくても構わない。ただ好きという気持ちが伝わってくれさえすればいい。
もちろん、結果として同じ理由で好きになりましたってなったらそれはそれでいいけど、そうじゃなくても問題なし。私が伝えた好きって気持ちが伝わって、興味を持って調べてくうちに好きって気持ちを共有できるようになって結果的に書いた本人にも好意を持つようになるってのが理想。
商品のスペックであったり競合商品との比較など商品を説明する時は冷静に客観的な文章が必要になることもある。そういった場面ではしっかりと冷静に伝えることが大事。
ただ想いを伝える時は冷静でいられるはずないし100%主観になるに決まってる。だって好きとか愛してるって気持ちの根源の部分は独り善がりなものだったりするでしょ?
高鳴ってたり興奮してる気持ちを100%主観で伝えるのに、それに対して共感を求めたら絶対に押しつけがましくなる。かと言って主観を50%ぐらいに抑えたら本当に好きだって気持ちは伝わらない。
なので冒頭の歌手の発言に戻って、私はこういう理由でこの商品が大好きだけど、これを読んでるあなたはこの商品をどう思う?もし興味を持ってどんな理由でもいいから好きって気持ちを共有できたら嬉しいなって感じを伝えられれば最高。
本当に好きで書いているのか、仕事で書いているのかは読んでいる人にはすぐに伝わる。そして本当に好きで書いているんだということが伝われば必ず興味を持って貰える(元々多少の興味があったからこそあなたのブログにたどり着いた訳だし)。
愛の伝え方は100人100様
前回(ブログで集客するということ(3)-ブログ集客はゴールではなく第一歩-)、私が「愛」を伝える具体的な手法を書かなかったのはそれを限定することこそが押し付けの愛に他ならないから。
自分の好きな人に想いを伝える時だって、電話で伝えるって人がいれば、直接会って伝えたいって人もいる。LINEでって人もいるし、友達に伝えて貰いたいって人もいる。正に100人いたら100通りの方法がある。
商品に対する愛情を時には抑え目に、時には過剰に、でも決して押し付けずに。あなたの想い、あなたのやり方、あなたのキャラクターを偽らず正直に出していくことが最も重要かなと。
そうやって書き続けていくとあなたの商品に対する愛情も伝わっていくし、あなたの人柄も伝わっていく。それが結果的にあなたのお店で買いたいという想いに繋がっていく。
共感なんて必要ではない。ではなく共感を求めて想いを押し付けるのではなく、あくまで好きな気持ちを共有しませんか?と問いかけていくことであなたの愛を伝えていくことが結果として共感に繋がることだってある。そうしてお客さんと長く付き合っていけるといいよね。
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