あなたのお店の一番の売りを効率化してはいけない理由
以前、「継続し続けることがお客様への最大のサービス」の中で商品を購入して頂いたお客様へ手書きのメッセージを送るのは同じクオリティをずっと維持するのが本当に大変。なのでやるのであればそれ相応の覚悟が必要であると書いた。
もちろん、大変だからこそやる価値はあるし、競合との差別化としてもとても効果のあるサービスであることは間違いない。そこで重要になってくるのが「仕事の効率化」。ただ勘違いしてはいけないのが競合との差別化にもなり、その店舗のサービスの根幹となっている「手書きのメッセージ」を効率化させようと思ってはいけないということ。
お客様が喜んでくれるサービスだから効率化させてもっと多くのお客様に対応できるようにしたいという気持ちは分かる。分かるけど10行書いていたのを5行にする。手書きをやめて印刷にする。何人かで手分けして書く。なんてのは一瞬はお客様増えるかもしれないけど長期的に見たら確実にサービスダウンに繋がるので絶対にNG。そんなんだったらきっぱり辞めちゃった方がずっといい。効率化しなくちゃいけないのはそれ以外の作業。
例えば商品の検品作業を1人でやっていたのを2人でやる(経験上、ポイントは別々に作業するのではなくコンビになってやること。これで圧倒的にミスが減りスピードも上がる)。
例えば発送作業で同梱が多ければ商品の保管場所を色分けして伝票に保管場所と同じ色の付箋を貼る、とか簡単でミスを減らし作業時間の短縮になるような施策をできるだけたくさん考えて実行する。特に受注する人と梱包する人が別の場合はこれでもかってぐらい受注処理の段階で梱包作業が簡単になる準備をしとくことが重要。
究極的にはそれ以外の作業をしなくていいように人を雇うのが一番だけどなかなかそうもいかない。なので、とにかくメッセージを書くことに集中するために他の作業をいかに効率よく進められるかを考える。
電話応対や梱包に一番、力を入れるというなら逆に手書きのメッセージを効率化してもOK。大事なのはあなたのお店の一番の売りの部分を効率化させようとしないこと(手際よくやれるようにはならないとダメだけどね)。でないと競合との差別化ができなくなる。
ただし自分が一番の売りだと思ってても実はお客様はそれ程そのサービスを求めてなかったって場合もあるから見極めは必要。これがあるから他ではなくあなたのお店で買うよって言ってもらえる部分に全力を注げるような効率化を考えよう!
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