士業が避けるべき「危険なPC」の特徴とは?あなたの信用を守るための選び方

プロフェッショナルである士業の皆さまにとって、パソコンは単なる道具ではありません。日々の業務を支え、顧客情報を守り、そして何よりも揺るぎない信用を守るための「大切な相棒」であり「勝負の武器」です。
しかし、もしパソコン選びを間違えてしまったら……後々、取り返しのつかない大きな支障が出る可能性があります。
ここでは、士業の方が失敗や後悔を避けるために、特に注意しておきたい「危険なPCの特徴」をわかりやすくご紹介します。これから新しいPCを検討している方も、今お使いのPCを見直したい方も、安心して業務に集中できる環境を整えるために、ぜひ参考にしてください。

1.セキュリティが甘いPCは危ない!あなたの信用を危険に晒します
士業の業務では、お客様の個人情報、企業の財務データ、法的な文書など、極めて機密性の高い情報を日常的に扱います。もしセキュリティ対策が不十分なPCを使っていたら、どうなるでしょうか?
古いOSのまま、適切なウイルス対策もされていない──そんなPCは、不正アクセスやウイルス感染に対して非常に脆弱です。情報漏洩やデータの紛失が起きてしまえば、それは単なるトラブルでは済みません。
士業としての信用失墜、最悪の場合、法的な責任問題に発展する取り返しのつかない事態につながりかねません。
避けるべきPCの特徴
・古いOSをいまだに使い続けている(サポートが終了したOSは特に危険)
・セキュリティソフトが未導入、または更新が滞っている
・TPMチップやディスク暗号化機能(BitLockerなど)に未対応

どう選べばいい?
・最新のWindows(できればProエディション)を搭載したPCを選びましょう。最新OSは、常に最新のセキュリティ機能とバグ修正が適用されています
・TPMチップ搭載、ディスク暗号化対応モデルを優先してください。これらは情報漏洩リスクを低減する上で不可欠な機能です
・信頼できるセキュリティソフトを導入し、常に最新に保つことを習慣にしましょう
さらに詳しく知りたい方は、「顧客情報を守るセキュリティ対策ガイド」もぜひご覧ください。
2.性能が低すぎるPCは、あなたの仕事のストレスを倍増させます
士業の仕事では、複数の書類を開いたり、多くのアプリを同時に立ち上げたりといった作業が日常茶飯事です。PCの性能が低いと、それらがもたつき、毎日が小さなストレスの積み重ねになってしまうでしょう。
メモリ4GB以下、HDDやeMMCストレージのみ──こういったPCは特に要注意です。「今すぐ対応を!」という依頼にも、サクサク応えられるスピード感こそが、士業の先生方のもう一つの武器になります。
・メモリ容量が4GB以下(特に複数のソフトを同時に使う場合)
・HDDのみ、またはeMMCのみ搭載のストレージ(起動や処理速度が極端に遅い)
・古い世代のCore i3やCeleron搭載モデル(最新のソフトウェアに対応しきれない可能性)
どう選べば快適?
・メモリは最低8GB以上、できれば16GBが推奨されます。これにより、複数のアプリケーションをスムーズに動作させ、フリーズのリスクを減らせます
・ストレージは必ずSSD(できれば高速なNVMeタイプ)を搭載したモデルを選びましょう。OSやアプリケーションの起動速度が劇的に変わり、作業効率が向上します
・最新世代のCPU(Core i5以上)を選ぶことで、処理速度の遅延によるストレスを最小限に抑え、快適な業務環境を構築できます
3.信頼性がないPCは、納期ギリギリでの致命的なトラブルを招きます
インターネット広告や中古市場には、極端に安いPCが並んでいることがあります。しかし、価格だけで選んでしまうと、あとから「安物買いの銭失い」になることも。
聞いたことのないメーカー、保証がない中古PCは、故障リスクやサポート体制に難があります。万一、納期直前でPCが動かなくなったら──想像したくもないですよね。あなたの業務はもちろん、顧客からの信用にも直接影響する事態です。
避けるべきPCの特徴
・実績のないノーブランドPC(品質基準が不明瞭)
・使用履歴不明・保証なしの中古PC(いつ故障してもおかしくないリスク)
・法人サポートがない一般向けモデル(ビジネス利用を想定していないため、トラブル対応が手薄)
どう選べば安心?
・信頼できるブランド(Dell、HP、Lenovoなど)、特に法人向けモデルを選びましょう。多くの企業で採用されているモデルは、それだけ実績と信頼性があります
・中古品を選ぶ場合は、整備済みかつ保証付きのモデルを選ぶのが鉄則です。専門の業者による厳格なチェックと保証があるか確認しましょう
・購入先も「信頼できるショップ」を厳選しましょう。事前に口コミや評判を確認することも重要です
「購入先ガイド記事」でさらに詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください!
4.作業効率を落とす「使いにくい」仕様にも要注意です
パソコンはスペックだけでなく、「使いやすさ」も非常に重要です。画面が小さすぎる、解像度が低い、キーボードが英語配列──これらは日々の業務の中で、気づかないうちに地味にストレスとなり、作業効率を低下させます。
長時間にわたる書類作成やデータ入力作業には、目と手への負担を減らす人間工学に基づいた設計が必要不可欠です。
避けるべきPCの特徴
・画面サイズが小さすぎる(11~12インチなど):複数のウィンドウを開きにくく、視認性も低い
・解像度がHD(1366×768)止まり:表示領域が狭く、多くの情報を一度に見られない
・慣れない英語配列のキーボード:日本語配列に慣れている場合、タイピングミスが増え、入力速度が低下する
どう選べば快適?
・画面サイズは13~15インチ、解像度はフルHD(1920×1080)以上を選びましょう。これにより、複数のウィンドウを開いても見やすく、作業効率が格段に向上します
・日本語配列キーボードであることを確認してください。ブラインドタッチの効率に直結します(英語配列に慣れている方は英語配列かどうかを確認しましょう)
・可能であれば、実機に触れて打鍵感もチェックできるとベストです。長時間使うものだからこそ、キーボードの打ちやすさは非常に重要です
5.保証・サポートが心もとないPCは、いざという時に後悔します
どんなに高性能なパソコンでも、必ずいつかトラブルに遭遇します。そのとき、保証やサポートが貧弱だと──たった一度のトラブルであなたの業務が停止し、顧客からの信用を失うリスクもあります。
トラブル発生時の迅速かつ適切な対応は、士業の信頼性を測るバロメーターにもなりかねません。
避けるべきPCの特徴
・保証期間が短い(1年未満)
・修理に時間がかかりすぎる(数週間かかる場合も)
・サポート窓口が不親切、または電話やメールでの連絡がつきにくい
どう選べば安心?
・3年以上の保証付きモデルを選びましょう。これは法人向けPCの標準的な保証期間です
・オンサイト修理(訪問修理)や代替機サービスがあるかチェックしましょう。万が一の故障時でも、業務への影響を最小限に抑えられます
・延長保証オプションも検討することで、長期的な安心を得られ、安心して業務に集中できます。なお、おすすめの延長期間は3年+2年で5年※です。
保証・サポートの選び方は「パソコン保証とサポート完全ガイド記事」で詳しく紹介しています!
※なぜ「3年以上、できれば5年」がおすすめなのか
1.業務の継続性確保: 士業にとってPCのダウンは、業務停止、顧客への信頼失墜、機会損失に直結します。故障率が高まる3年目以降に備えて、延長保証があれば、迅速な修理や代替機の提供によって業務への影響を最小限に抑えられます
2.修理費用の高騰リスク回避: PCの修理費用は高額になることが多く、保証がなければ数万円~数十万円の出費となる可能性もあります。特に3年目以降の故障は保証期間外になるケースが多いため、突発的な高額出費を避けるために延長保証は有効です
3.安心感と集中力向上: 「いつ壊れるか分からない」という不安は、日々の業務に少なからず影響を与えます。延長保証に加入することで、万が一のトラブル時も落ち着いて対応でき、本来の専門業務に集中できます
4.法人向けPCの標準保証: 法人向けPCの多くは、標準で3年保証が設定されているケースも少なくありません。これをさらに延長することで、PCのライフサイクル全体をカバーしやすくなります
延長保証を選ぶ際のポイント
保証期間と費用: 3年、4年、5年など、複数の延長オプションがある場合があります。費用対効果を考慮し、自身の買い替えサイクルや予算と照らし合わせて選びましょう
保証範囲: 自然故障だけでなく、落下や水濡れといった「物損」に対応しているかどうかも重要なポイントです。外出が多い士業の先生には特に推奨されます
修理対応の種類: 「オンサイト修理(訪問修理)」や「ピックアップ修理(引き取り修理)」、「代替機貸与」など、トラブル時の対応内容も確認しましょう。業務停止時間を最小限に抑えるには、オンサイト修理や迅速な代替機提供が非常に有効です
修理回数や金額の上限: 保証期間中に何度でも修理できるのか、修理費用に上限があるのかなども確認しておきましょう
6.盗難・紛失リスクへの備えがないPCは、顧客情報流出の元凶に
士業の方は、外出先でパソコンを使う機会も少なくありません。万が一、盗難や紛失が起きたときに備えること──これもプロのたしなみです。
PCが不正な手に渡った際、内部のデータが保護されていなければ、顧客情報が流出する最悪のシナリオも考えられます。これは、士業としての法的責任や信用の失墜に直結します。
避けるべきPCの特徴
・ディスク暗号化機能(BitLockerなど)がない:PCが盗まれても簡単にデータにアクセスできてしまう
・本体パスワードが設定できない、または甘いセキュリティ設計
・指紋認証や顔認証が非搭載:手軽な認証方法がないため、パスワード設定がおろそかになりがち
どう選べば安全?
・BitLocker対応モデルを選び、必ず設定しておきましょう。これにより、PCが盗まれてもデータが暗号化されているため、情報流出を防ぐことができます
・本体パスワード設定は必須です。英数字記号を組み合わせた強固なパスワードを設定し、定期的に変更しましょう
・指紋認証・顔認証機能を活用することで、より高いセキュリティレベルを維持しつつ、素早くログインできます
セキュリティ対策の詳細は「顧客情報を守るセキュリティ対策ガイド」で!
まとめ

プロの士業にとって、パソコンは単なる道具ではありません。それは、あなたの信用を支え、毎日を戦い抜くための「頼れる相棒」であり「最強の武器」です。
目先の安さに惑わされず、この記事でご紹介した「危険なPCの特徴」を避け、必要なスペックと万全のサポート体制を備えたPCを選びましょう。
このガイドを読んで、「危険なPCの特徴」をしっかり押さえたあなたは、もう大丈夫。次は、あなたの業務スタイルにぴったり合う「本当に安心して使えるおすすめPC」を、一緒に探していきましょう!